一般社団法人 津山青年会議所 2013年度 理事長所信
基本理念
~我々が‘つやま’に活力を与える~
1949年、戦後の荒廃したまちを目の前にして、「新日本の再建は我々青年の仕事である」との使命感から日本に青年会議所が立ち上がりました。その運動が全国に伝播していく中、1958年この‘つやま’にも先輩方の確固たる想いのもと津山青年会議所が誕生しました。それから56年目となる本年、我々は先輩方の創始の想いを今一度見つめ直すと共にしっかりと継承し、60年、70年、100年と続いていく組織とする為、力強く運動していかなければなりません。
今、日本は先行きの見えない経済の低迷や政治の混乱に伴い全体の活気が薄らぐと共に、人の心は荒廃し、世の中にはびこる倫理観の無さが、悪質な犯罪や事件を生み出しています。こうしたモラルの崩壊は、未来を担う子どもたちに一層顕著にあらわれ、学校でのいじめ問題はさらに深刻化しています。豊かさと便利さを追い求め、経済成長ばかりを追求してきたことで、人から物へ重点が置かれてきた戦後社会の矛盾が一気に吹き出しているように感じられます。また、竹島や尖閣諸島をはじめとする領土・領海問題は看過できない問題であり、日本の主権が脅かされている現状を打破する為にも、国民一人ひとりがしっかりと過去や現在を学び、知識と意識を高めることが必要であります。その上で国、そして地域に愛着をもつと共に、青年経済人として鳥瞰的視野をもって未来に向けて進んでいくことが重要です。
2011年3月に起こった東日本大震災はかつてない規模の自然災害であり、それに伴って発生した原子力発電所事故は日本を未曾有の事態へと追い込みました。復旧活動は少しずつ進んでいるものの、被災地には未だ震災がれきが積み上げられており、本当の復興は未だ遠き道のりと言わざるを得ません。そして、我々はこの大震災に際し、人を思いやる心、人と人のつながりの大切さ、地域におけるコミュニティの重要性などを改めて考えさせられました。
青年会議所は「修練・奉仕・友情」の三信条を通して、社会と個人の開発という恒久の目的を抱き、「明るい豊かな社会」の実現に向け、それぞれの地域に根ざした運動を展開して参りました。この混沌とした時代だからこそ、我々はしっかりとベクトルを同じくし、個人の自立性と社会の公共性が生き生きと協和する確かな時代を築いていかなければなりません。自らを律し、能動的に社会参画できる人、率先して行動できる人、生き抜く力をもった人を創ると共に、様々な人とのコミュニケーションを通じて互いの存在を認め合い、他人を思いやる心をもった人、生かされていることへの感謝を感じられる人を創っていくことが必要です。我々は「自立」と「共助」の調和がとれた社会の創造へ向けて邁進して参ります。
私たちの暮らす津山圏域は、中国山地の美しい山並みに囲まれ、気候風土にも恵まれた地域です。また、美作国建国1300年を迎え、城下町としては津山城を中心に栄えた歴史あるまちであり、自然と歴史そして都市が融合するすばらしい地域です。この地域において我々は物心ともに豊かに暮らせる社会の実現のため、人と人とのつながりを大事にし、また、より多くの人から活力を引き出し、まちの活性化を図っていくことが大切であると考えます。その為には、自分たちのまちをお互いに協力し合って良くしていこうという想いや情熱をもった人を育て、その人と人をつなげ、大きなまちづくりの和として広げていかなければなりません。「自分たちのまちは自分たちで創る」という気概をもって、地域の魅力を再発見し、誇りと愛着を持てるまちを創造して参ります。
2013年は一般社団法人として新たな一歩を踏み出す年であり、また、中国地区コンファレンスの開催や美作国建国1300年など、様々なことに取り組む年であります。この一年を乗り越えるためには、津山青年会議所メンバーが地域のオピニオンリーダーとしてより一層志を高くもち、相集い、仲良く力を合わせられるような組織の一体感が必要であると考えます。
本年度、津山青年会議所は『明るい豊かな社会』の実現に向けて、メンバー一丸となって全力で運動を展開して参ります。また、メンバーの英知と勇気と情熱を集め、共に考え、共に汗を流し、共に感動できるような「一体感と勢いのある、真に地域に必要とされるJC」を目指して、心一つに力強く運動して参ります。
- 情熱溢れるひとづくり
我々は青年経済人としてこの地域を盛り上げるにあたり、率先してものごとに取り組む勇気、全力で取り組む勇気を持たなければいけません。日本人は一歩引いて考え、他人の目を気にしてしまいがちですが、それを打ち破る勇気を得られるのがこの青年会議所だと考えます。我々は青年経済人として、地域のオピニオンリーダーとして率先して行動する勇気、全力で取り組む勇気を持ち、「我々が‘つやま’を導いていく!」、「我々が‘つやま’に活力を与える!」という気概をもって、積極果敢に行動していきましょう
『導いてくれる人を待ってはいけません。あなたが人々を導いていくのです。』 マザーテレサ - 活力溢れるまちづくり
活力溢れるまちをつくるために、地域の‘たから’を活用し、地域の魅力を再発見しながら、誇りと愛着をもてる地域をつくらなければいけません。我々には創立以来55年の時を経て築かれた歴史・伝統・信頼とともに、すばらしいネットワークがあります。地域、他団体や先輩方とのつながりをより強め、この素晴らしい財産を最大限活用して、地域社会一体となって盛り上げていくことで、笑顔と活気溢れる地域となります。そして我々も真に地域に必要とされる団体になりましょう。
『私たちの人生は、私たちが費やした努力だけの価値がある』 フランソワ・モーリアック - 勢いあるJCづくり
仕事も価値観もまったく違う人が出逢い、共に汗を流し、共に悩み、時にはぶつかり、それでも助け合って目的を達成することで感動と絆が生まれる…その繰り返しができる場がJCであり、それが確固たる人間関係そして組織の一体感につながります。出逢いを大切に、厳しさと楽しさを兼ね備え、やる時は全力でやる、楽しむ時は全力で楽しむ、メリハリをもって物事に取り組むことで充実したJCライフとなり、それが‘つやま’に活力を与える勢いあるJCにつながると考えています。
『君には二つの生き方がある。奇跡など起こらないと信じて生きるか、すべてが奇跡だと信じて生きるかだ』 アルベルト・アインシュタイン
- 会員拡大について
人口の推移に昨今の経済情勢も加わり、会員の減少は日本各地の青年会議所で大きな問題となっているところであります。しかしながら津山青年会議所において近年多くの新会員が入会し、生き生きと活躍すると共に、津山青年会議所に活力を与えています。そうした状況をみる限り、一概に人口の推移や経済情勢だけが会員減少の理由とは考えられません。全ては我々がいかに津山青年会議所の魅力を発信できるかにかかっています。我々が一体となり全力で物事に取り組む姿勢を見せることで、人間として成長できる場、地域を大きく動かすことができる場、本当の仲間が得られる場である青年会議所の魅力を伝えられると信じています。常に仲間の和を広げる意識をもって行動しましょう。
スローガン
基本方針
一般社団法人として新たな一歩を踏み出す本年、また中国地区コンファレンス開催や美作国建国1300年を迎える本年を力強く盛り上げていくために、一人ひとりが津山青年会議所、またこの地域に誇りと愛着をもって、津山青年会議所55年の歴史・伝統・信頼を継承しつつ、地域の方や他団体、先輩方をはじめこれまで培ったネットワークをより強め、最大限活用しながら、「明るい豊かな社会」の実現に向け、真に必要とされる団体となるべく、心を一つにして力強く運動してまいります。
運動方針
- 情熱溢れるひとづくり
(地域に誇りと愛着をもち積極果敢に行動できるひとづくり) - 活力溢れるまちづくり
(地域社会がひとつになり笑顔と活気溢れるまちづくり) - 勢いあるJCづくり
(厳しさと楽しさを兼ね備えた一体感あるJCづくり)
中期ビジョン
一般社団法人津山青年会議所 第56代理事長 光岡宏文